ヒヤシンス
本日ご紹介する花の香りは、ヒヤシンス。
子供のころ授業の一環で水栽培し、球根から広がる根の様子を観察した人もいるのではないでしょうか。
ヒヤシンスは地中海沿岸のギリシャ、小アジア原産のユリ科の球根植物。チューリップなどと共に、オランダ人によってトルコからヨーロッパにもたらされ、観賞用に品種改良が進みました。
日本には江戸末期に伝来したと言われています。花の色は白・黄・紅・紫・青など、八重咲きもあります。
ヒヤシンスはその花の並び方が独特で特徴がありますが、香りも個性的です。ヒヤシンス特有のフローラルグリーンで重厚な花の香りは、香水のスパイスとしても重要な役割を果たしています。その主な香気成分はフェニルアセトアルデヒド。別名ヒヤシンスアルデヒドとも呼ばれています。
販売用のヒヤシンスは球根を大きく育てるために、花が咲き始めると栄養を花に取られないようすぐに摘み取られます。精油はこの摘み取った花から溶剤抽出法で得られますが、高価なため人工香料に置き換わりつつあります。
ヒヤシンスの香りには、気持ちをゆっくりと落ち着かせ、安心感をもたらす作用があると言われています。春の花ヒヤシンス。その香りに癒されてみてはいかがでしょう?
(担当:小林)
日時:2012年3月28日