臭気判定士のお仕事

日本デオドール株式会社
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嗅覚測定法のオペレーター

臭気判定士

臭気判定士は、人間の鼻(嗅覚)を使った嗅覚測定法において、測定業務全体を統括する責任者(オペレーター)です。悪臭防止法では臭気測定業務従事者とうたわれています。

試料の採取、パネルの選定、試料の調整と試験の実施、結果のまとめなどを行うため、自らも正常な嗅覚の持ち主でなければなりません。当社では7名の臭気判定士が在籍しております。

臭気判定士の経緯

嗅覚測定法の前進である三点比較式臭袋法が、東京都環境科学研究所(旧:東京都公害研究所)によって確立され、東京都をはじめとする一部の自治体で測定が行われるようになりました。測定件数が増えるにつれ、その精度や信頼性の向上が求められ、そのためには試験を統括するオペレーターの資質が最も重要であるとの認識が高まりました。

そこで、環境庁の指導のもと「臭気官能法試験オペレーター」、「臭気判定技士」、と制度が確立され、平成8年国家資格として「臭気判定士」が規定されました。平成12年には、臭気測定業務従事者(臭気判定士)に係る制度を法律に規定し、嗅覚測定法の普及が図られています。

嗅覚測定法(三点比較式臭袋法)
嗅覚測定法イメージ

悪臭防止法では、三点比較式臭袋法が嗅覚測定法として定められています。この手法は、6人以上のパネルが用意された3つの袋を嗅ぎ、においの入っている1つの袋を当てるもので、無臭空気により除々に希釈していきます。

においの入っている袋が嗅ぎ当てられなくなった時の希釈倍数を算出し、この数値の対数に10を乗じた値を臭気指数として表します。

嗅覚測定法は機器分析で測定される物質濃度とは違い、人間の鼻(嗅覚)で判定するので臭気物質をまとめて一つに捉えることができ、より現場に即したデータが得られます。

臭気判定士試験について

臭気判定士試験は、臭気指数を求める嗅覚測定法をはじめ、嗅覚や悪臭防止法など臭気全般に関する知識を問うもので、試験科目とその内容は次のとおりとなっています。

  1. 嗅覚概論
    • ヒトの嗅覚の仕組みやにおいの役割などに関する事項
    • 嗅覚の順応や閾値など、嗅覚の基本的な特性に関する事項
    • 嗅覚とにおい物質の関係に関する事項
    • 嗅覚検査やパネルの選定と管理に関する事項
    • においの評価に関する事項
  2. 悪臭防止行政
    • 規制地域及び規制基準に関する事項
    • 臭気判定士(臭気測定業務従事者)に関する事項
    • 悪臭防止法、施行例、施行規制告示などの内容に関する基本事項
    • 悪臭原因物、悪臭苦情及び悪臭防止法の施工状況に関する事項
    • 臭気発生源及び悪臭防止対策に関する事項
  3. 悪臭測定概論
    • 嗅覚測定法全般(測定法の種類、尺度間の関係、希釈など)に関する事項
    • 特定悪臭物質の測定などに係る基礎的な知識に関する事項
    • 嗅覚測定の精度管理・安全管理に関する事項
    • 臭気調査、排ガス流量の測定、臭気の拡散などに関する基礎的な事項
    • 臭気排出強度、脱臭効率の計算など測定結果の解析に関する事項
  4. 分析統計概論
    • 統計の基本的な考え方に関する事項
    • 度数分布、代表値、散布度、単回帰、相関などのデータの基本構造に関する事項
    • 統計的推定、統計的仮説検定などに関する事項
    • 2点試験法、3点試験法など、臭気測定データの統計的処理に関する事項
    • 精度管理に用いる用語などに関する事項
  5. 臭気指数などの測定実務
    • 試料採取に用いる器材とその取り扱いに関する事項
    • 試料採取方法に関する事項
    • 判定試験に用いる器材とその取扱いに関する事項
    • 判定試験方法に関する事項
    • 臭気指数の算出(計算問題)

臭気判定士の試験を受ける要件は18歳以上であること。学歴、実務経験などの制限はありません。詳しくは(社)におい・かおり環境協会までお問い合わせください。

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